米国の診断基準であるDSMをベースに、私の経験を加えて述べると、次のようになります。(1)まず、不安定で激しい対人関係です。「あの人はすばらしい」と理想化したかと思うと、突然「あんな奴最低」と過小評価したりします。(2)衝動的で自己を傷つける行動がくり返し見られます。それらはしばしば、「周囲の人に苦しさをわかってもらう」ために演技的に行われたり、あるいはそのように見えたりします。手首自傷・大量服薬などの自殺企図や、浪費、見境のない性行為、薬物常用などです。(3)抑うつ・イライラ・不安などの感情の著しい変動が見られ、しばしば一日のうちでも移り変わります。怒りの感情も目立ち、しばしば抑えきれずにかんしゃくやけんかを起こします。(4)見捨てられることに対する不安が強く、また慢性的な空虚感を抱いています。これがしばしば(2)の動機になります。(5)自分か何であるとか、何がしたいというイメージが曖昧で、そのため対人関係のみならず仕事も不安定で長続きせず、しばしば社会適応に問題をきたします。