とにかく小学校から、中学・高校、大学にいたるまで、学校教育をめぐる状況が多様化し、いまの子どもの親世代が学生生活を送ったころとは雲泥の差がある。高校全入時代、大学全入時代を迎え、かつてのような極端な学歴偏重はなくなったかわりに、高学歴でも「負け組」がいる。「勉強なんかしなくてもいい」「学校の成績なんてどうでもいい」――極端にいえば、子どもたちの間にはそんな風潮すら垣間見える。ならば、多様化にともない偏差値重視、詰め込み主義の過酷な受験戦争が完全に解消され、子どもたちにとって本当によい時代になったのかといえば、そうともいえない。長引く不況、年功序列・終身雇用制度の廃止、年金制度の崩壊、ペイオフ解禁など、世の中全体が閉塞的状況に置かれ、そうした時代のツケが、めぐりめぐって子どもたちにも波及し、いじめ、不登校、学級崩壊、キレる子ども、ひいては就職も進学もしない若者、いわゆる「ひきこもり」や「ニート」の増加が社会問題化している。
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