銅はいま日本で一生懸命リサイクルしていますが、日本の銅の消費量の一部しか回収できていません。いくら回収しても中国やインドの人にはかないません。1972年に地球の環境と資源の危機を訴えたローマクラブの報告が出ました。私はまだ若く、研究生活をおくり始めた頃でした。21世紀における人類の破滅を予測したMITの博士の精密な計算も驚きましたが、当時の国連を中心として世界の将来を考えている人たちの本を読んで感激したことを覚えています。このまま消費生活を続けていたら地球がそのうち滅びてしまうこと、地球は無限ではなく「宇宙船地球号」と呼ばれるようなある特定の大きさをもったものであることが書かれています。私には目新しく、その論理の正確さ、物事をみる冷静な目に感動したものです。そしてそれから30年、今、ローマクラブの報告やその当時の識者の本を読むと複雑な気持ちです。30年前の彼らはこういっています。「地球を守るために一刻も争ってやらなければならないことがある。それは資源の使う量を減らし、環境を汚すものを使用しないことだ。それを強い意志で行うことこそ、人類の叡知というものだ」彼らの多くは欧米人です。それもほとんどの人は白人でエリートの男性でした。彼らは毎日のように飛行機に乗り、高級ホテルに泊まり、調理のときに多くを捨てるようなぜい沢なフランス料理を食べます。お湯の使い方から、ガソリンまで桁違いです。