「提案と説明」を徹底しようと思えば、必然的に人(販売員)による接客アプローチが不可欠になる。ということで、(国内の旗艦店である)銀座店で積極的な接客を試みたところ、客単価が1割アップするという成果も得られた。同社は早急にこれを全店に広げる方針だ。もっともこのVMDと接客強化は緒についたばかりで、本格的に稼動するのはまだこれから。当然、よりハイレベルな教育・研修体制や専任スタッフの配置等も必要となり、大きな人的コストアップ要因になる。その費用対効果の検証も今後の課題だ。しかしWは、「今のビジネスモデルで既存店が売上を伸ばしていくためには、やはり売場とサービスの充実、つまりVMDと接客強化の2つが決め手になる」と強く言い切る。「なんとしてでもこれをやり遂げよう」とWが思ったのは、大型店と専門店が、今後の同社の最重要業態と目されているからだという。加えて「ジーユー」という新たなグループ内ライバルも出現する。だから「そうした中ですでに700店以上ある既存店(標準店)をどう改善するかが、今の当社にとってはある意味最も重要なはず」と言う彼の認識はもっともである。しかし、これも「言うは易し、行うは難し」だろう。繰り返すがユニクロ既存店にとって、「VMDと接客」はまさに未知なる世界のスキルだからだ。