毎日の食事に必ず季節の食材を入れて「いまの季節はこの野菜が旬なのよ」と覚えさせたり、豆などこまかい食材を使った料理を出してお箸を使う練習をさせたりと、日々の暮らしにも気を配った。週末には父親も動員して、ダンボールを使った大がかりな工作をしたり、外に出てボール遊びを徹底的にやらせたりもした。なぜ家族総出で五歳の子どもの受験のためにこんなに必死にならなくてはならないのか、ばかばかしいことをやっている、と心の片隅に芽生える思いをグッと押し殺し、ひたすら「三人目の中学受験までつき合いきれない」という思いで一年突っ走った。見事合格だと知ったとき、どこかさめた自分が「あそこまでやったら当然よね」とささやいていた。「もう子どもの受験で私が走り回るのはこりごり」というEさんだが、そう言う口の下から、次男がぜんぜん勉強しないのにいらだち、「来年から塾に行かせようかしら?どこかいいところ知らない?」という質問が飛び出した。
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