一月だったので、ちょうど春夏のオートクチュールのコレクションの時期でもあり、友人に誘われていくつかショーを見た。まず新進気鋭のピエール・カルダンのショーに出かけた。当時は今のように大きな場所を借りて大々的にやっていたわけではなく、毎日、午後三時頃から自分のサロンで二、三〇人のお客を集めて見せていた。布地の持ち味を生かした、クリエイティブなコレクションに感激した。前衛的で、新しいと思った。今はもうパリからは引退してしまったが、ローマからパリに出てオートクチュールをつくっていたロベルト・カプチのショーにも行った。造形的で、イタリア人らしく華やかに飾り立てているのが面白かった。パリでは数少ない女性のデザイナー、ココ・シャネルのコレクションを見ることにした。シャネルスーツはすでに世界的に有名で、日本でもシャネルスーツ風のものがあちらこちらでつくられていたので、本物を自分の目で見てみたいと思っていた。